《MUMEI》

「おう、蓮!今日も絶好調だな。18組中11はお前の客か。」


「ありがとうございます優輝さん!」

優輝さんは俺の憧れだ。
10年間ナンバー1を張り続け、借金なしにMagicをオープン。下からも絶大なる信頼もある。ルックスは、まぁ、俺と同じくらいだな!


現役を引退しつつも、今も大金持ちが集う社交界のエスコート役や、政界、芸能界、幅広く顔がきく。
接客、マナー、立ち振舞い、すべてにおいて完璧だ。

「蓮今日は単独売上一本は余裕か?」

一本、、、1000万か、、、、


「余裕です。今日真由で半分は行く予定ですから。」

「最近あのこ、随分おまえに入れ込んでるな。まあ、同伴も多いが、くれぐれも、、、」
「わ〜かってます、わかってます。くれぐれも惚れるなでしょ。いい加減本当にタコできますよ。」

惚れたら負け、徹底的に惚れさせろ。優輝さんに一番初めに教えられたことだ。

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