《MUMEI》
怪しい【立ち食いうどん屋】
柴田は、空腹の腹を押さえながらさまよっていた。

『あぁ・・・もう、あいつと組むとろくな事がねぇな・・・それよりもどっかねぇかなぁ?』

しばらく歩くと、とうとう駅まで来てしまった・・・。

『・・・あぁ!もうそこの立ち食い屋でもいいや・・・』

しかし・・・立ち食い屋にしてはなんかおかしい・・・ボロボロな物置みたいな小さい建物・・・看板には・・・ひゃ・・・百鬼とでかく描いてある・・・・・・こんな店あったっけ?・・・いやっない・・・初めて見た。こんな怪しい店・・・とにかく腹減って死にそうだ・・・

『すいませ〜・・・ゲッ』

『いらっしゃい・・・』

うどん作ってるオヤジ・・・なんか変・・・なんだ?気味が悪くなってきた・・・。

『何にしやす・・・?』

『えっ・・・あぁ!て・・・天ぷらうどん!!』

オヤジはニヤッと怪しい笑みをうかべながら天ぷらうどんを作り始めた・・・

でも、もう一つ普通の立ち食い屋とは違う所・・・

ジュー・・・バチバチバチ・・・天ぷらを揚げる音・・・そしてスッゲェいい匂い・・・この空腹の腹に突き刺さった。

『へぃ・・・おまち・・・』

『あっ・・・はいっいただきます・・・』

これで370円・・・普通なら900円くらいとってもおかしくない・・・

まず海老の天ぷらを口にする・・・

『うぉっ!!サックサクだぁ』

そして・・・汁をすする・・・

『こっ・・・これは!?』

麺は・・・

『う〜ん・・・このコシっ・・・最高!!』
今までいろんな麺の料理を食べてきたが・・・この食感は初めてだ・・・何なんだ?そしてこのスープ・・・スゲェ・・・これも初めてだ・・・クソッカメラ渡すんじゃなかった・・・あそこのラーメン食わなくて正解だった・・・百鬼のうどんか・・・どんな旨いラーメンをも超えた味だぜ・・・
こりゃあ早く田崎に教えてやらんと・・・

『オヤジ!!ご馳走さん!!最高に旨かった!!』

奇跡だ、こいつは奇跡だ!!

『うどんブームくるぞこりゃあ!!』

俺は田崎のいるラーメン屋まで突っ走っていった・・・

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