《MUMEI》

初めての『守護神』としての仕事は

あっけないほど簡単だった。

要領は、義母の病床で行った事と同じだった。

あの時。

義母の『青』を取り除く為に祈ったように

私は晶を握り締めて、風の『白銀』を取り除きたいと念じた。

国を守るというよりも

施設の…

弟のように思っていた

透を守りたかったから。

すると

晶に、風の『守護神』の翔子さんの疾風と同じ色の刃が現れた。

私は、それから思い切り

―飛んで

風の『白銀』の中心を

斬った。

『白銀』と同時に、役目を終えた刃も消滅した。

「さて、次はどうする?」
(え?)

ホッとした私が振り返ると
そこに

『姫』を連れた神君が立っていた。

『次は、当主にお願いしたいのですが』

『妾は、今回、何もせぬぞ』

晶の言葉に、『姫』が答えた。

『しかし、我が主は…』

「よそ見していて、いいのか?

…来るぞ」

神君は

小島に近付いていく津波を指差した。

「晶、お願い」

『しかし…』

「お願い」

『わかりました』

一旦人型になっていた晶は、私の言葉に再び『剣』になった。

今度は、水を斬る青い刃の『剣』に。

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