《MUMEI》
朝井雅史
…えっ??
高校生…?

昴は目を疑った。
でも制服である。

柄の悪い男は、髪が金髪で無造作にワックスでセットされている。
耳には何個のもピアスがついてあり、
香水の匂いがふんわりと漂ってくる。

顔立ちはよく、
どっちかと言うとかっこよく、身長もわりと高い。


制服もだらし無く、
まぁ簡単に言うとヤンキーである。



…うわぁ、
なんかやばそう。


昴はその場から立ち去ろうとした。


「ちょっと待てよぉ〜♪」

男は昴の腕を掴んだ。
男は白い歯を見せて微笑んだ。


「やべぇ、激カワじゃん♪」

「はぁ?」
…何こいつ?

「オレは朝井雅史(あさいまさし)あんたは??」


雅史は昴の腕を掴んだまま言った。


…何よこの男?
初対面なのにあんた呼ばわりされるなんて…。
しかもこの制服どこの学校よ?


昴は雅史の顔を見た。


…顔はわりとかっこいいじゃん。


「ねぇ、名前は?」

雅史はまた名前を聞いてきた。


「えっ?てか何なの?いきなり話しかけて」

「この高校に可愛い子がいるって聞いたからさ」


…なるほど、
ってなんで私??


「てか早く名前教えてよ」

「…高宮昴」

「すばる?変な名前だな★」


…変で悪かったわね!!



昴は雅史を睨みつけた。

「冗談だって♪」

雅史はへらへら笑って言った。


「てかどこ高?」

「オレ?海原高校」


…海原、
聞いたことないな…。


「てかさぁ、昴マジ可愛いなぁ♪オレっち一目惚れ♪」



はぁ!??

「だからさぁ、メアド教えてくんない??」


…いやいや、
なんで見知らぬ男にメアド教えなきゃならないの!?



「なぁ、いいだろ?」

「なんで教えなきゃならないの?」

昴は眉を潜めながら言った。
雅史はため息をついた。


「昴が可愛いから」

「理由になってないから」

「んなもん、どーでもいいだろ?」

「どーでもよくない!」


昴は雅史に怒鳴りつけて、
走って逃げた。


「おい!!待てよ!」

雅史は昴を呼び止めようとしていたが、
昴は無視してそのまま走って逃げた。


…何なの?
何なのよあの男!!




昴は教室にはいり、ため息をついた。


…走ったからめっちゃ暑い(;´д`)
夏だからマジ最悪…
汗止まんないし。


「す〜ば〜る♪」

後ろから麻矢が抱き着いてきた。


「わわぁ、昴めっちゃ汗かいてるじゃん!」
「だってぇ…」

「??」



昴は今日の朝あった出来事を話した。



「へぇ、その人昴に一目惚れしたってこと??」

昴は下敷きをうちわ代わりにしてあおいだ。

「あっつー。そうなのよ、初対面なのになんかめっちゃ馴れ馴れしいし、いきなりメアド聞いてくるし…。」

「でもでも、かっこよかったんでしょ??」


麻矢は目を輝かせながら言った。

「まぁ…ね」

「じゃあメアド交換しなよ♪」

「嫌だよ」

「なんで?」

「聞いたとこでどおすんの?そりゃあ、かっこよかったけど、性格もなんか軽そうだし、私恋に無関心だからどーでもいいし」

「そっかぁ…」


麻矢はため息をついた。

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