《MUMEI》

申し訳なくて、七生と顔合わせらんないや。

「……先輩、くっつかないで下さい。」

高遠によっ掛かってたら引き剥がされそうになった。

「……体調悪いから、ちょっと肩貸してくれるくらいいいじゃない。」

「……これが、セックスアピールの濃ゆいエロエロ美丈夫だったら話は別ですけど」

「……え、何?」

まだ気持ち悪い。

「なんでもないです……。あ、そーだ。先輩は安西にやる。」

弱っているのをいいことに安西の方へと押し付けられた。

「エッ!何スか!」

安西は不意打ちにかなり動揺している。

「大切に扱ってね?」

高遠め、可愛くウィンクして……厄介払いのつもりだろう。

「…………はあ。」

まだ状況把握が出来なくても安西は支えてくれている。
安西の方が優しい……。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫