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《MUMEI》 ―――――― バタン 僕は玄関のドアに背を向け、ズルズルと綺麗になった玄関に座り込んだ。 加恋ちゃんがトントンと外で階段を下りる音が聞こえた。 あー強引に加恋ちゃん追い出しちゃったな…。 でもしかたない。 あーしないとあれから自分をコントロールする自信がなかった。 僕はポケットの中にある飴玉を取出し、口に入れた。 みかん味…。 彼女が出ていった時もこの味の飴玉、朝から食べてたっけ? 頭の隅にある数年前の記憶を探りだしていた。 あぁダメだ。 もう少しで完璧に思い出しそうな記憶を僕は無理矢理、忘れようとした。 過去を振り返ってはいけない。 僕は自分であの時決めただろう? けれどやはり考えてしまう。 加恋ちゃんは、いや女の人みんなは、やっぱり完璧人間が好きなんだろうか? じゃあなんで? じゃあなんで? なんで彼女は………… ―――――― 前へ |次へ |
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