《MUMEI》

「あ、酔い止め切れた……」

やばい……寝ておくか。
頭痛いし。

「先輩、真っ青ですよ!」

バスの中でも安西は優しい……。
七生だと緊張して寝れないから調度いい。



去年の七生の朗読がまだ俺の安眠BGMだ。
今年のも買う。絶対……。

あの、凛然とした声、一音毎に澄み切ってゆく。

でも、舞姫は安眠向きではないかもしれない。

時折、唇に触れる指先が変に意識させてしまって落ち着かなかった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫