《MUMEI》
いただきます
「私は今ここに来たのだ!」
「へぇー。じゃあ僕は学校があるからもう行かなきゃ」
 これ以上は関わらないように足早にその場を去る。これでお別れだ。空から落ちてきたことも、お互い怪我はなかったし気にしないでおこう。学校に着いたら新しい生活に一刻も早く慣れるようにして、ビビッとかキュンってなる恋をしよう。
「待ってなのだー」
 みかんは妖気でも察知したのか、アホ毛をこっちに向けて手を振りながら追いかけて来た。薄いピンクのワンピースが風邪に揺れて、裾を踏んで、顔面からビターンと転んだ。史ノ乃は口に手を当てあわわな状態となる。初めてなのだ。漫画みたいに転ぶ人を見るのが。
「あいたたたぁー。史ノ乃君、待って欲しいのだ」
 起き上がり、ワンピースに着いた土を払う。見ればみかんのアホ毛は薄い桃色に輝いていた。
 発光してるのだ。真っ昼間から髪の毛が、部分的に異常な光を纏っていた。
「史ノ乃くんに反応してるのだ」

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