《MUMEI》
仲良し
夕方の5時くらいに、のんちゃんから連絡があり、小川君と美樹子の家の間くらいにある居酒屋を6時半に予約したとのことだった。



小川君と顔を合わすの、すっごい気まずいんだけど。



なんて考えているまに到着。




ガラガラガラ



「ミキティー、こっちー!!!」



店員さんよりも先にのんちゃんが叫ぶ。

そしてテーブルに近づくと・・・



あれ?



「鈴木!!!なんで?」


「なんでって・・・、お昼にスーパーで会ったとき言うたやん」


のんちゃんが呆れた顔で言う。


「お前、ボケてんなぁー」


鈴木が笑う。




改めて話を聞いてみると・・・
当初はのんちゃん・小川君・鈴木の三人で食事する予定だったところに私を加えてくれたらしい・・・





「いやぁ、それにしても二人が付き合うなんてビックリ!」


鈴木が本当に驚いて言う。

それに答えるように、のんちゃんが嬉しそうに馴れ初めを話す。


「私、最初から小川君がいいなって思ってたから、思い切ってテスト終わった後に誘ってん」


そうだったんだぁ。


「で、何回か遊んでて、まぁ、それで・・・」


え?それで?


「やるなぁ!小川!!」


鈴木が楽しそうに小川君を茶化し、小川君も顔を赤くしながら答える。


「まぁ、なんか雰囲気というか・・・、あ、俺ものんちゃんのこと・・・意識し始めてて・・・その・・・」


雰囲気でやったんだ・・・


のんちゃんと小川君は鈴木の突っ込みに答えにくそうに、でも嬉しそうに答えている。


なんだか・・・どうでもいい。




「おい、お前また酔っ払いか!」


ボーっとしてるように見えたのか、鈴木が声をかけてくる。


「また?」


のんちゃんが言う。


「こいつすぐ酔っ払うから」


そんな鈴木の言葉に対して、のんちゃんが不思議そうな顔をして言う。


「二人は・・・仲が良いねんな・・・」

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