《MUMEI》
いただきます
「えへへ、ごめんなのだ」
 舌をちらっと出して自分に自分でゲンコツをするみかんを見てツインテールの女子生徒が小首を傾げる。
 無理もない、この時代にそんな昭和な対応をされても対象の仕方がわからない。
「あなたたち、見ない顔ね? それに制服は?」
「間に合わなかったのだ!」
「あの、僕たち今日転校してきたばかりで」
「それなら職員室へ案内してあげる。このプリントも持って行かなきゃならないし」
「ありがとうございます」
「ありがとうなのだー」
「そんなに畏まらなくて良いわよ。同じクラスなんだし」
「え?」
 同じクラスって、どうして分かるんだろう。
「ほら、着いた」
「史ノ乃くん、全然違うのだ」
「ごめんごめん」
 案内された職員室は三階にあり、史ノ乃は面目なく頭を掻いた。
「それじゃあ私はこれで。また後でね、史ノ乃くん、みかんちゃん」
「また後でなのだ」

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