《MUMEI》

マスオさんは焦点の定まらない目で車を運転している…。

何度も対向車線にハミ出しては、クラクションを浴びた。

おそらく、いつ事故を起こしても不思議でない心理状態だったと思う。



でも…それもいいかもしれない…。

いっそのこと事故にでも遇って、この悪夢が終わってくれたら、どんなに楽だろうか…。

僕はぼんやりと、そんなことを考えていた。



なぜなら僕らは共通の地獄をさ迷っているのだから……。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫