《MUMEI》
記憶力
「買出し、鈴木が行ってきてよ!私、部屋で待ってるから」


部屋が汚いからマッハで片付けねば!!


「え?なんで?部屋汚いの?」


なんで分かるのー!?


「ま、まぁ、そんな感じよ・・・」


「ふ〜ん・・・分かった。じゃ、俺買ってくるわ」




鈴木が行ったのを確認し美樹子は急いで部屋を片付けた。



なんでこの部屋はこんなに汚いのぉー。

って、私の部屋か・・・

あぁ自分が嫌いになりそう・・・トホホ



片付けきらないまま、鈴木が戻ってきた。


「あぁぁぁぁ、は、早かったね・・・(汗」


「そう?それより早く部屋に入れろよ」


玄関で鈴木は文句を言う。


「いや、まだ汚い・・・から・・・(汗」


「いいよ別に。どうせ汚いだろうって想像はしてたし」


「・・・。」


そう言って鈴木は部屋にズカズカ入ってきた。



ドサッ。


荷物を置いて鈴木が言う。


「お前、何飲みたい?チューハイとか買ってきたぞ!」


鈴木がチューハイを差し出してくれた。


「えぇぇぇぇ、チューハイ嫌ぁーい!」


「お前、チューハイとかカクテルしか飲まないって言ってたじゃん」


????


「え?私、いつそんなこと言った?」


チューハイなんて飲まないし、まったく記憶にないんだけど・・・


「最初のクラスの懇親会の時に言ってた!!」


懇親会って・・・4月の?
そんなこと言ったような言ってないような・・・


「そうだっけ?覚えてないよ、そんなの」


「お前は、本当にもうーっ!好きなの選びやがれ!!」


そう言って私に差し出したチューハイを鈴木は飲み始めた。


そんな前に言ったこと覚えてたんだ・・・
すごい意外。


「じゃぁ、私・・・ビールにするね」


「はいはい。お好きなのどうぞ。今日は俺のおごりだ。」

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