《MUMEI》
いただきます
 史ノ乃の前の席に座る西尾は気さくな笑顔で迎えてくれた。他の生徒も意地悪をしてきたり陰口を言っている風はなく、とても感じの良いクラスに思えた。
「改めてよろしくね。史ノ乃くん、みかんちゃん」
「あー、さっきの人なのだ。よろしくなのだ!」
 西尾の隣り、みかんの前に座っていたのはさっきみかんが出合い頭にぶつかった女子生徒だった。
「私は豊澤絵里。これでも学級委員長やってます。ちなみにこっちは副委員長」
 豊澤さんか、手入れの行き届いた長いが本当によく似合っている。
「わかんないことはなんでも聞いてくれよ。名前とかは呼び捨てでいいから」
「う、うん」
 こんな良い人たちがいるなんてラッキーかも、豊澤さんも可愛いし。
「史ノ乃くん史ノ乃くん」
 史ノ乃が転校に満足感を感じているとみかんが小声で話し掛けてきた。教科書をみたいのかなと思い半分ほどみかんの机にずらしてやるが、
「そうじゃないのだ。史ノ乃くん、ドキドキしてたのだ」

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