《MUMEI》
公園
昴と雅史は公園にベンチに座った。
この公園は遊具が少ない。
だからあまり子供が遊んでるとこは見たことはない。


…まぁ、人がいないほうがいいんだけどね。


「なんか飲む??」

「えっ?」

「そこに自販機あるからなんか買ってやるよ」

「いいの?」

「おぅ」

「じゃあお茶系で」

「わかった」


雅史は立ち上がり、
自販機のあるほうへ歩いていった。

昴はその姿を見ていた。


…やっぱいい奴だよね…。
見た目は悪いけど性格は悪くない。



と、思う。


昴は真実の言葉を思い出した。

「あんまり言いたくないんだけど、あいつたらしだよ」

…たらしねぇ。
ホントにたらしなのかな??
言われて見ればそうかもしれない。


ん〜、
わかんないな。



そう考えてると、
頬からなんか冷たい物が当たってきた。

昴はびくっとして前を見た。

そこには昴の頬にお茶の缶を当ててる雅史の姿があった。


「はい」

「ありがと」


昴はお茶を受け取った。


「最近どうよ?」

「えっ?普通だよ」

「そっか」

「あんたは?」

昴はお茶の缶を開けながら言った。

「毎日喧嘩の日々だよ」

「海原高校ってヤンキー校なんでしょ?」

「おぅ」

雅史は遠くを見ながら言った。

「ねぇ、なんで私に声かけたの?」

「ただ『この高校に可愛い子いますか??』って聞きたかっただけ。そしたらそれが昴だったの」

「可愛い子紹介してあげようか?」
…もし、こいつがたらしなら食いついてくるはず。

「いらねっ。だって昴が好きだから」


雅史はジュースを飲んだ。
昴は少し戸惑った。


…こいつホントにたらし??
えぃ!こうなったら聞くしかない!

「ねぇ、彼女とかいないの?」

「いねぇよ」

「いないの?」

「うん。いたら昴のこと好きにならないから♪」

「まぁ、そうだけど…」

「そーゆう昴は?」

「いないし」

「オレは?」

雅史は目を輝かせながら言った。


…好きって言いたいけどぉ…。
「別に」

「マジかぁ」


雅史は肩を落とした。
昴は雅史を見て鼻で笑った。


「あんたさぁ、毎日喧嘩して大丈夫なの?」
「慣れたし♪」

「喧嘩強いんでしょ?」

「まぁね♪」





それから2人はずっと話していた。

正直、昴は雅史と喋ってて楽しいと思った。
昴は和馬意外の男とこんなに喋ったのは初めてだった。




昴はこの時思った。


…私が惚れた理由。
それは、
雰囲気。
なんかわからないけど、
こいつだけは周りの男と違う。

もの凄く接しやすい。
話しやすい。




私はそこに惚れたのかもしれない。
そして、話していてもっと好きになったかも…。

あいつはたらしかどうかわからないけど、信じてみよう。

昴はそう思った。

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