《MUMEI》
森に住んでたんです
***

「じゃあ、ここがラテのお家なんだね」

「はい」

僕が答えると

女の子は

立ち上がって

ちょこん

と椅子に座った。

「ね、ラテ」

「あ、はい」

「さっき、だいじょぶだった?」

「あ‥」

女の子は

気付いてたらしい。

「はい、何とか大丈夫です」

すると

女の子は

最後のイチゴを食べ終えて

椅子から降りた。

「ね、ラテは、どこに住んでたの?」

「森に住んでたんです」

「森?」

「はい。シャイリィタウンとタールの間にある森の中で、ずっと暮らしてました」

***

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫