《MUMEI》
木屋町作戦
浅井君のイベント・・・なんか気分が乗らないなぁ。。。

鈴木もカッコいいけど、そのイベントじゃ地味に見えそうだし・・・

鈴木、嫌がるかなぁ。

とりあえず、お誘いメールだけ送っとこ。





バイトが終わり携帯を確認したら鈴木から返信があった。


『なんのイベント?基本的にダルイから嫌だ』


イベントの内容を尋ねながら嫌だなんて・・・最初っから来る気ないじゃん。


そのメールをリナさんに見せたら、


「えぇっ、どうにかして連れてきて!お願い!!!!」


どんだけ会いたいんだろ・・・


「でも嫌だってことは来ないよ。約束してもドタキャンの可能性は高いし」


以前、美樹子は鈴木にドタキャンされたことが数回あった。


「じゃぁ、作戦変更しよ!」


作戦なんだ・・・これ。


「木屋町で偶然会うってどう?それでそのまま三人で飲むとか!!」


何それ?


美樹子がしらけた顔をしていると、


「だって鈴木君に会ってみたいんやもん」


なんとなくリナさんに鈴木を合わせたくなくて意地悪を言った。


「夏休み終わったら学校で会えるよ。それまで待ったら?」


「あと一ヶ月近くあるやん・・・」


そんなん知るか。


「ほんまにお願い!」


リナさんは粘り強く頼み込んできた。
そのしつこさに美樹子も疲れ果て、


「分かった。じゃぁ木屋町作戦で」


と、言ってしまった・・・。


「やったぁーー!美樹子さん、ありがとう!!!!!!」

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