貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》脈
「お主の部屋はまるで城のようだな。」
梢が部屋を見回す。
「普通だと思うけどなぁ。」
幸司は困ったように笑って答えた。
梢の足元を見ると、びしょ濡れの服の所為で水溜まりができている。
幸司は梢の頭にタオルを被せると、着替えを探しに部屋を出た。
結婚して家を出た姉の服があった筈だ。
「母さん、姉ちゃんの服余って無い?」
リビングでテレビを見ていた母に尋ねる。
「あるけど、あんたには大き過ぎるわよ?」
ごくごく普通に答える母。
俺にそんな趣味はありません。
「今部屋に友達が来てるんだけど、服がびしょ濡れだからさ。」
そういうと、やっと理解した母が座敷の洋服箪笥に行った。
しばらくして持って来たのは、薄い水色のワンピース。
とりあえず部屋に持って行くと、梢が刀を手入れしていた。
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