《MUMEI》
ユニコーン
「話せば長くなりますが……私はこの本の中の世界に住んでいます。ですが、ここ最近、本の世界の時が止まってしまったのです。
原因もよく分かりません。しかも可笑しな事に神獣だけ、時が動いているのです。
時が止まってしまっていれば、いつかは存在自体が無になってしまう…。
だからどうしても時を動かさなくてはいけないのですが、私達神獣には出来ない事が多すぎる…。
私達だけでは無理なんです…。お願いです。時を元通り、動くように手伝ってはくれませんか?」






私はこのユニコーンにどこかであったような気がした。

あの必死な目。




「は…い。」







断ることなんて出来ない。

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