《MUMEI》 作戦「皇国の者だな?」 密かに馬車の中へと侵入したリースが縄を解きながら確認していく。 「陛下は・・助かったのか?」 「いや、まだ発見できていない。武器を渡す、自分の身ぐらいは守ってくれ。他の者と合流したらリーベルの方角へ逃げろ。すぐに増援が来る。」 それだけ言うと、数本の剣と槍を置き次の馬車を目指す。 宝珠の中に収納してある武器は40、何人の捕虜が居るのかは解らないが・・少しは負担が減るはずだと、渡して回る。 さらに馬車を回っていくが、明らかに警備が他に比べて厳重な馬車を見つける。 「解りやすくて助かる・・ざっと見て100人か。」 周囲では至る所で剣戟の音が響いている。 トトン。 軽やかな足音。 警備していた兵にしてみれば突然現れたように写ったであろう高速移動。 ヒュン!!バゴ・・ 大きく振るわれた槍は警備の兵を数人輪切りにして周囲に吹き飛ばす。 「この程度で折れるか・・まぁ良い!!」 道は開けた、後はあの馬車の荷台のドアを開ければ良い。 それならば柄だけで十分。 ズドン!! 折れた槍で強引にドアを貫き、鍵を破壊する。 中には二人。 確認するとナイフを投げ渡す。 「さっさと縄を切れ、武器が残り少なくてな!!」 ただの棒になった槍を投げ捨て、新たな槍を取り出す。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |