《MUMEI》
いただきます
「それで、話って?」
「うん。落ち着いて聞いてほしいのだ」
 史ノ乃の双肩に手を置き、みかんが何度も深く息を吸う。
「ほら、そんなに吸ったら」
「くっ、苦しいのだ……」
 言わんこっちゃない。
「改めて仕切り直しなのだ。まず私のことから話すのだ」
 そう言って、みかんは生徒の行き交う階段の踊り場で話しを始めた。
「史ノ乃くんが見たとおり、私は人間じゃないのだ」
 そうきたか……それが最初の感想だった。人間、こういうときは冷静な判断が出来るものらしい。
「あれ? 驚かないのだ」
「まあね。続けて」
「分かったのだ。それで、私の正体はハートを集める魔女なのだ」
「魔女?」
「うん、魔女なのだ。魔法は使えないけど」
 魔法が使えないなら魔女とは言えないんじゃないかな? そんな基本的なツッコミ所には目を瞑り気になる言葉をあげてみた。
「それで、ハートって?」

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