《MUMEI》
新展開
まさかこの一時間で事態がこんなに急変するなんて…
鈴木が詩織さんと別れたのは正直…嬉しい。

でも、なんか引っ掛かるんだよね…


「そんな電話一本で別れ話なんて寂しいね。本当にそれでいいの?」


「良いとか悪いとか…もうそういうレベルじゃねぇよ。もう限界なんだ!!修復不能なんだよ!」


鈴木はイライラしながら答える。


八つ当たりだ!


「もう帰る」


鈴木は部屋から出ていった。






翌日のバイトでリナさんが美樹子を待ち構えていた。


「美樹子さん!昨日、鈴木君まで連れて帰ることないやん!!」


まったく勝手な人だなぁ。


「リナさんだって話違うじゃん!実は鈴木と面識があったなんて!?」


意地悪く言ってみた。


「いろいろ私なりの計画があんねん」


「その計画にかなり貢献した筈だけど…私」


少し睨み付けて言った。
さすがに美樹子が怒っていると思ったのか、リナさんの態度は変わる。


「ごめん。感謝します!」


「当たり前よ!感謝されても恨まれる覚えはないんだから」


もう少し怒ってみた。


「ホンマにごめんて。私も必死やってん」

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