《MUMEI》
*幼馴染み*
「菜花ってさ、ほんとカフェラテ好きだよな」

「うん。あ、ねぇ咲也、今度はどこに連れて行ってくれる?」

「菜花が行きたいとこなら、どこでも連れてくぜ?」

「──おーい、何2人でイチャついてんだ〜?」

「!?」

「うわ、草お前いつからいんだよ!?」

「さっきからずっといるぜ?」

「お前なぁ‥」

「いいじゃん、いいじゃん♪草くんいると賑やかで楽しいし」

「ぅぅ‥オレの立場はどうなるんだよ‥──って‥、おわっ‥捺芽!?」

「やっほ〜♪」

「『やっほ〜♪』って何だよ‥」

「まぁまぁ咲也、仲良くしようよ、ね?」

「ぅぅ‥」

「ふふ、如月くんは菜花ちゃんには逆らえないよね〜♪なんてったって──」

「バッ‥そんなんじゃねぇし」

「あ、そうだ菜花ちゃん」

「ん?」

「今度デートとかしたら?」

「ええ゛っ!?」

あ‥

あたしが

咲也とデート‥!?

「べ、別に、あたし達付き合ってる訳じゃ‥」

「でも咲也と仲いいじゃん?」

「それは幼馴染みだから‥」

「だいじょぶ、だいじょぶ♪アタシも応援してあげるからさ」

「だからそんなんじゃ‥」

ないんだってば‥‥。

本当に‥

ただの

幼馴染みですからっ。

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