《MUMEI》
薔薇の行方
それまでの俺は……


雅の為だけに存在していて、雅の為ならどんな事だって出来る強さが確かにあった。






思春期を向かえ、それまで交わしてきた行為に意味があると分かった時も、拒むことをせず、為るがままに雅はそこにいて…。



だから俺は知らなかった──…



あいつがずっと何かを押し殺して生きていたことを…



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