《MUMEI》
過去の夢
幼いザルエは真っ白な部屋にいた…その部屋にはベッドと椅子と机がありその机の上には採血を終えた注射器があった……

…コンコン…

「ザルエ、採血は終わった?」

「終わったよ」

ザルエが返事をすると扉が開きレミールが顔を覗かせていた

「はい…お母さん」

「ありがと!」

ザルエが注射器を渡すとレミールは笑顔で言った…

「お母さん…僕の血…何に使うの?」

ザルエは興味津々に聞く…が何時も決まって同じ答えが返ってくる…

「ザルエ…あなたが病気にかかってないか調べてるのよ…ね?今日は先に帰っててね」

「は〜い」

ザルエは真っ白な部屋を出ていつもの帰り道をたどって行く…けれども…何時も閉まっている扉が開いている

「この部屋何だろう?」

ザルエはその部屋に入った…そこには同じ顔の子供がカプセルの中で眠っていた…

「みんな寝てるの?」

ザルエが話し掛けても誰も反応しなかった…

「ザルエ…どこにいるの…?」

「お母さんの声だ…」

ザルエは走ってその部屋から出てレミールのもとへとかけて行く…そこで…ザルエは現実に引き戻された…

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