《MUMEI》 「「そうなの?」」 リィン 私と紗己さんの質問に、晶は返事をした。 「でも、私を仲間に入れてもらっても良かったんじゃない? 私もゆきの誕生日、祝いたかったのに」 「たまには、紗己さんより目立ちたかったみたいですよ」 … 沈黙の後 晶以外の三人は、思わず笑ってしまった。 「晶、子供みたい」 「「ね〜」」 私の言葉に、紗己さんと汐里は同意した。 リィン リィン 晶は大きな音で抗議した。 私達は、また笑った。 お腹が痛くなる位、笑ったのは久しぶりだった。 「あの、ゆきと二人で話をしてもいいですか?」 「いいわよ」 リィン 汐里の言葉に、紗己さんと晶は席を外した。 「かっこいい恋人に、優しいお姉さん。 お姫様みたいね、ゆき」 「違うよ。晶は恋人じゃないし」 「ふぅん」 汐里はそう言ったきり、黙ってしまった。 「汐里」 「ねぇ、ゆき」 口を開いた汐里の口調は、真剣そのものだった。 「…何?」 私は少し緊張しながら続きを促した。 汐里は、誰もきかない質問を、私にぶつけてきた。 「これからどうするの?」 前へ |次へ |
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