《MUMEI》
ウッチー説
「リナさん、ごめんね!服まで汚しちゃって…」


鈴木が吹き出したビールを拭きながら必死にリナさんに謝る。


一方リナさんは顔のビールを拭きながら、


「鈴木君のビールなら化粧水にしたいくらいやわ」


と、意味不明なことを言いつつ喜んでいた。



「ていうか、いきなりビール吹き出すって何事!?」


私には被害がなかったからいいけど、と思いながら鈴木に聞くと…
鈴木は言いにくそうに、


「いや、えっとぉ…タツヤがウッチーって…」


「あぁー!やっぱ鈴木くんもありえへんって思ったやろ!!!」


リナさんが嬉しそうにはしゃぐ。


「美樹子さんはウッチーだろ?」


タツヤ君は一人で反論してくれる。


「絶対に違う!!!鈴木君と私が身を持って証明したやん」


リナさんは力強く私のウッチー説を否定する。


身を持って証明…ってビール吹き出して、それ被っただけじゃん…


「ウッチーじゃないの?」


タツヤ君が寂しそうに鈴木に聞く。



鈴木は少し考えてから…



「タツヤ、こいつはウッチーじゃない」


と言った…


一体、何の話してんのよ!


「もうバカらしいから、この話は終了!!」


侮辱された気がして腹立たしかった。


「そうそう。美樹子さんがウッチーってのはバカらしいで!」


リナさん、あんたって女は…怒



ま、いっか…
せっかく4人で焼き肉なんだし。
楽しまなきゃ損!


「このハラミ全部もーらい!」


遠慮なく食べてやるー


「あ、おまっ!ハラミは俺の好物だぞっ!!!」

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