《MUMEI》
別物
「…っ、…ハァ…」

神は布団の中で、声をひそめながら、手を上下に動かしていた。

手の中で固く大きくなっているそれは、既に尖端が濡れ始めていた。

神は更にその行為を続けた。

『あっ…っ…や、だ…』

久しぶりに聞いたゆきのあえぎ声は。

神の下半身を激しく刺激した。

更に、着飾ったゆきは、まるで天女のような美しさで


神の脳裏に焼き付いて離れなかった。

あれ以来毎晩―

「くっ…」

自分の意志とは関係なく反応する別物と化した下半身を

「ハッ …フゥ…」

達するまで、激しく自分の手で触れて、擦るのが…神の日課になってしまっていた。

達する快感と、それが過ぎた後の虚しさと、ゆきへの罪悪感。

しかし、これを

自慰行為を毎晩続けなければ、神は己の醜い欲望を抑えきれそうもなかった。

元々、神は毎晩『姫』に精気を与えてきた。

つまり、毎晩性行為をしてきた事になる。

その上生身の人間も時々抱いていたのだから―

本人は無自覚だが、神は性欲は実はかなりある方だった。

それが、ゆきと一緒に生活するようになって、禁欲生活を貫いているのだから

男として、溜まるのも仕方のない事だった。

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