《MUMEI》 庭に二人でいるのを認めたから。 毎日料理を熱心に教えてくれていたから。 神は、紗己が自分を認めたと、許したと思っていた。 「何、驚いてるの? 私はゆきの為に今まであなたとも我慢して接してきたのよ。 私はあなたが今でも嫌いよ。 …ゆきだって、『神君』を許してはいないからね。 あなたとゆきと少し距離ができるから、いいたい事を言っておこうと思って」 『今でも嫌い』 その言葉は、神の胸に突き刺さった。 同じ言葉をゆきに言われたら、 …死ぬかもしれないと本気で思った。 「じゃあね、また明日」 「…」 神は放心状態だった。 前へ |次へ |
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