《MUMEI》
*誓い*
それは

冬休みに入ったばかりの

寒い朝だった。

あたしは

散歩に出かけてた。

「──菜花!」

「‥?」

声がして

あたしは

ビックリして

振り返った。

そこには

咲也が

いた。

「さくや‥」

本物‥

だよね?

逢いに‥

来てくれたんだね‥?

「菜花‥どした?」

「ありがと‥」

「え、泣いてるのか?」

「だって‥嬉しくて‥」

「オレも嬉しい。やっと約束果たせるんだからな♪」

「約束‥?」

あ‥

そうだ‥。

カフェラテ

おごってくれるんだっけ──。

「‥‥‥‥」

あたしは

咲也に連れられて

喫茶店に向かった。

「菜花」

「ん?」

「結婚しような、いつか」

ぇ‥‥‥

「ぇえっ!?」

「ダメか‥?」

「ううん!全然駄目なんかじゃないよっ。凄く嬉しい。凄く、凄く嬉しい‥」

「じゃ、決まりだな♪」

──それは‥

あたし達が交わした

永遠の誓い。

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