《MUMEI》

『じゃあこれで…良いよね?○ルハ好きなんだもんね?』

「うん♪」

『なんでこれだけ持ってないんだろ?』

「オリジナル集め出したのは最近でさ、一気に買ったら金欠なったって。」

『…そっか♪』


夏休みも明けて数日。

篠崎の事ならなんでも知ってそうな小池に手伝って貰って、香水のお返しを選んでるとこ。

レパートリーのないあたしは、またしてもCDを手に取る。


「こうして選んでくれた物ならなんでも嬉しいよ。」


オリジナルとしては○ルハ最後のアルバム、○AN。

ぶっちゃけ人気はイマイチだけど、他のどのアルバムにも入ってないし良い曲もある!

○日、○ood Friend、○になったかまきりとか…、○く花が良い。




「そうかな…?よしっ、買うね!」

『…大和も喜ぶよ♪』


お古くらいで…変なの。

誕生日も兼ねてるらしいけど。


「発売日、篠崎とおんなじ納豆だった!」

『なんて縁だろうね(笑)』

「…男の子のって緊張する…ね?」


それって、大和を意識してるって事?


『…好きな子にあげたりしてた?』

「…まぁ…小学生の話だしっ。」

『今もその時の心境なんだ?』

「え?!…ちーがーう!!違う!」

『顔真っ赤。…そっかぁ、なる程ね♪』


分かりやす過ぎない?(笑)

て事は…大和が当たりだったんだな。

稲田とどうこうってやつ。

じゃあ俺、もう稲田は応援出来ねえ。




「なるほだない!…だから内緒ねっ。」

「日本語変だよ?(笑)あ、着いた♪」

『部活サボってデートか?』

「ひゃあ?!」
「うわっ?!」

『…ひでぇ、傷付いた。』

「ごめん大和♪…ほら、いっちゃん!」

「え?!あ、うん…。」


なんだ?この二人。


『一葉もまた驚くし〜。』

「ごめん…。あのね篠崎、香水のお礼とあと誕生日!…過ぎてるけど。」

『…マジで?俺に?』

「うんっ。はい!」


○ルハじゃんか。

俺持ってないやつ…なんか感激。

だから小池と居たのか?

こんな風に気遣うところが一葉だよな。


『ありがとう、すげぇ嬉しい♪一葉、こういうの聴くんだ?』

「良かった…!うん、好きなんだ!」


なら…あれも好きだろうな♪

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