《MUMEI》 宿泊研修と結衣ナ「楽しみだね〜♪」 さ「うん…そだね♪」 『絶対窓側!!』 ナ・さ「はいはい。」 修学旅行は3年生だけど、2年生には宿泊研修とやらがある。 市外だけど、まあ近場。 そこに一泊する。 夏休み明けから班決めや事前学習のような事を始めていた。 これが目前に迫っている。 向こうに着くと多くがバス移動の為、乗り物酔いの激しいあたしには、これを楽しむ為にバスの座席も死活問題だ。 座席表を作るらしいし。 佳「一葉、バス一緒に座ろ〜。」 『うん。…佳代、どっち側が良い?』 佳「一葉は窓側じゃなきゃでしょ!(笑)」 『わお。乗り物酔いするって知ってた?』 佳「…学童のキャンプ覚えてる?」 「ん〜…。あぁ!あったねそんなの!!凄い!なんか忘れてたけど!」 佳「…ね♪」 そうだ、キャンプ行ったんだ。 …行ったって事実は確かに覚えてる。 まだ小さかったせいか、行きのバスでのなんとなくの光景しか思い出せないけど。 ナ「さつき、一緒に座ろ!」 さ「あー。いっか。」 結「私補助席移動しまくるから一人で良いよ〜。」 サ「じゃあ葉子ちゃん、積もる話でもしよ〜ね♪」 葉「うん、よろしく♪」 …こういうところが、凄く良いなって思う。 小・中と女子が自然と作ってしまうこんなグループも、それでもまだ日が浅いのも手伝ってか、内輪揉めが全くない。 A型とB型に挟まれてるО型のあたしの私見だけど。 今回は、結衣ちゃんが気を回してくれた…よね。 結「ホテル楽しみだね♪」 『写真♪』 ナ「お菓子!」 佳「枕投げ♪」 葉「暴露話♪」 ナ「こわっ!」 サ「恋話♪」 ナ「御札探し!」 さ「剥がして菜緒子に貼る。」 ナ「さつき?!」 全「いいね〜。」 班は、うちのクラスは女子が6・6・7、男子が6・6・6。 だからぴったり。 …篠崎のあの一味も。 人数が多く、学年をクラス番で前半と後半に分けて、出発日を1日ずらすみたい。 うちのE組は前半で先発。 放課後になっていよいよ全員の座席が決まり、他は回る施設の事前講義みたいな。 一応、名目としては「研修」だから。 あたしと佳代は、後ろから2番目の席になった。 佳代が選んでくれた。 結衣ちゃんは、一番後ろのあの繋がった座席でゆったりと。 結「一葉、ちょっとお願いがあるんだけど…。」 珍しく結衣ちゃんが声を潜めて言って来た。 『どしたの?』 結「写真をね…♪」 前へ |次へ |
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