《MUMEI》
帰宅?
「えぇなぁ・・・のんちゃん。」


リナさんがしみじみと言う。


「ケンカして飛び出して彼氏が迎えにきて・・・めっちゃ羨ましい!!!」


たしかに・・・


「私たちの生活とは真逆だね・・・(汗」


「ほんまやで!いっつも美樹子さんと一緒で恋のチャンスもないねんで」


「その言葉、そのまんまそっくりお返しします」


自分が私の部屋に住みついたくせに。


「決めた!!!」


リナさんが大きな声で叫ぶ。


「ちょっと夜遅いんだから静かにしてよ!」


「今週末、自分の部屋に戻るわ!」


おぉー、それはめでたい☆
やっと帰る気になられましたか!


「恋愛体質にならなあかんで!」


何を今さら…


「ということで、美樹子さん引越しのお手伝いよろしくな」


は?


「なんで私が手伝うのよ!それくらい自分でやりなさーい!!!」





リナさんは宣言通り土曜日の夕方、私の部屋から出ていった。


久しぶりに一人でのんびりできる〜♪
ベッドも一人で使えるし、シングルなのに広く感じるわ。


・・・。


静かだ…
リナさんがいないと静か。


退屈だなぁ…



鈴木、電話してみようかな…

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