《MUMEI》

紫吾は自分の部屋の隅で小さくなっていた。


どうして
なんだろう…


どうして僕が
生き物に
触ろうとすると
死んでしまうのだろう…



こんなことが起こり始めたのは2歳の時だったな。


今でもちゃんと覚えている。



ある日、飛角家の敷地内に一匹の弱っている犬が迷い込んできた。

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