《MUMEI》 「どうしたの?紫吾、こんなに泣いて。」 母婁塙は紫吾をだっこし頭を撫でながら言った。 『犬さんが、ヒクッ、いきなり、ヒクッ、動かなくなって…。』 「そうだったの、怖かったわね。」 父罫磐は犬を触りながら見ていた。 すると犬のお腹には稲妻形の赤い模様が入っていた。 これは もしかしたら… 罫磐は泣いている紫吾を見、男の使用人を呼んだ。 前へ |次へ |
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