《MUMEI》 「だから、もしもですよ!」 (ありえないのに…) 美幸さんは私に答えを求めた。 仕方なく、想像してみた。 晶が、私と同じ人間だった場合の、儚い幻想。 「…だったら、嬉しいわね」 ずっと側にいてくれた晶が、私が晶にドキドキするように、晶が私にドキドキしたり。 おかしくなったり 戸惑ったり それはまるで… 「恋人同士みたいで、楽しいわよね」 きっと、毎日が楽しい。 「両想いですよね?」 「そうね」 美幸さんは、ありえないもしもの話を何度も確認した。 「じゃあ、私、ちょっと晶君の所に行ってきます!」 「…うん」 美幸さんは、何故か嬉しそうに隣の晶の部屋に向かった。 晶の鈴が何回鳴るのか気にしつつ、私は部屋で二人を待っていた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |