《MUMEI》

『当主…。』


「お前はなぜ生きる。」


『えっ…。』


「この人殺しめ。」


『僕は何もやっていない。』


紫吾は弱々しく言った。


「お前が生まれてしまったからだ。こんなことになったのは。」


『そ、そんな…僕は何にも…。』


「何にもしていないというのか!お前が痲梁と婁塙に触れたから死んだんだろ!」


紫吾は何も言えず、顔色を悪く床に座り込んだ。


『僕が…そんな…。なぜ…。』


紫吾は大粒の涙を流した。

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