《MUMEI》
疑心暗鬼
絶対にまたからかわれてる・・・
絶対に!!!


「無理!!鈴木とは絶対に無理!!どうせまた私をからかってるんでしょ?」


「違うよ!」


「いいや絶対にそうだ!信用できない!!」


こんな押し問答は1時間近く続く・・・


「じゃ、本気だってとこ見せてよ」


鈴木は信用できないんだから!


「どうやって?」


「自分で考えたら?電話切るから。じゃあね!」




意外に粘り強い鈴木にビックリした・・・
どう対応していいのか分からず、電話切っちゃった・・・


なんで急にあんなこと言い出したんだろ?
詩織さんと別れて寂しいから?


私のこと好きで付き合いたいんなら、もっとまともな言い方するはず。
何よ、あのおちゃらけた感じの本気か冗談か判断もつかない言い方!


でも、もし鈴木と付き合うことになったら・・・
・・・。
あー、私のバカバカ!
また自分に都合の良い妄想が始まった・・・


ありえない。
絶対にありえない。
鈴木が私と付き合いたいなんて・・・
本当なら嬉しいけど・・・

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