《MUMEI》

嘘つきなのは


晶ではなく、自分自身だということに。


―私の目は、その気になれば、見えるはずだと診察した医師が言っていた。


目が見えないのは事実だけれど、私は目が見えないと自分に嘘をついて、現実から逃げている。


そして


晶に、甘えている。


一人でいろいろできるようになって、立ち直ったように見えても


この目が見えるようにならなければ、本当の意味で立ち直ったとは言えない。


その時


私の目には、何が映るだろうか?


(怖い)


そして、私はまた、嘘つきなまま、日々を過ごしていた。

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