《MUMEI》
友達の意見
「はぁ???なんで???どういうことなん???」


「だからぁー、鈴木と付き合うことになったの!」


鈴木とのことを誰かに言いたくて、バイト帰りにリナさんに話した。


「だーかーらー、なんで!?」


「なんでって、鈴木がさぁー、しつこくってねぇ。」


実は嬉しかったくせに、あえて嫌そうに言ってみる。


「え?じゃぁ、鈴木君は美樹子さんのこと好きだったってこと!?!?えぇー、ちょっとありえへん!!!」


ん?好きだった?
のかなぁ・・・


「まぁ、そういうことになるかもね・・・」


「えぇー、じゃぁ、じゃぁ、もしかして、俺お前のこと実は好きだったんだ・・・、みたいなこと言われたりしたってこと???」


うっ・・・
く、悔しいけど・・・


「そういうセリフは言われてないかも・・・」


「なぁーんや、なら鈴木君のことやし本気ちゃうって!美樹子さんも遊ばれるだけやって!!!やめときぃー」


リナさんは悔しいのか、やたらと鈴木のことを否定する。


自分も一時期は必死だったくせに!


「でも一ヶ月も毎日電話してくれたり、誘ってくれたりしたよ」


気持ちを態度で見せてるって言ってたもん!!!


「そんなん美樹子さんがじらすから、ムキにならはったんちゃう?」


ムキに!?
考えてもみなかった・・・
って、まさかねぇ・・・


「せやし、気をつけた方がいいと思うで。鈴木君には今までの実績もあるんやからね!」


なんか・・・リナさんの言葉がすっごいうっとおしい。


「リナさん、心配してくれるのは嬉しいけど、もういいよ。」


「え?なんで!」


なんでって・・・


「まぁ、私たち二人のことだし・・・」


「あぁ、そうやんな・・・。まぁ、なんていうか私も心配って言うか、ほら、恵子のこともあったしさ・・・」


本当に心配してんの!?
あぁー、リナさんに言うんじゃなかった!!!

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