貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》月曜日。朝
朝八時四十五分。私、斉藤真理は業務員用ドアを開けた。
「おはようございます」
バックルームには誰もいない。売場の方からは話し声が聞こえてくる。
他のスタッフはもう開店準備を始めているようだ。
私は更衣室へと急いだ。更衣室といっても、四方にロッカーを立てただけの簡易更衣室。
入口のスペースには、目隠し用の『のれん』がかけられている。
私は勝手に自分のものと決めた専用ロッカーを開け、制服に着替えた。
…緑のベスト。いつ見ても、ダサい。
いくら会社のイメージカラーが緑とはいえ、もうちょっと考えろよ、本社のお偉方。
私はそんな緑ベストをビシッと着こなし、タイムカードを押す。
「ブー!!」
…拒否られた。
カードを通す角度が悪かったか。私は気を取り直して再度挑戦。
「ブー!!」
ムカつく機械だ。今度はスピードが速かったのか。
三度目の正直。私は角度とスピードに注意しながらカードを通した。
「ブー!!」
…何故。
「何、このボロ!」
思わず独り言をこぼしながら、勢いよくカードを通す。
「ピッ!!」
気持ち良い音をさせ、機械はカードを受け入れた。
朝一からコレだ。なんだか今日は嫌な予感がする。
私はまだボーとしている頭でそう思いながら、売場へのドアを開けた。
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