《MUMEI》

『母上…でも俺は一族を…。』


紫吾は涙を止められずにいた。


「あの一族は滅んで良かったのですよ。

あなたはまだ幼く小さかったから分からなかったと思うけど、闇呪一族は呪いで人々を苦しめ、殺してきた最低な一族です…。

きっとあなたの左目に封じ込められている物は、この一族を滅ぼすためにやってきた神の使いだったのかもしれませんね。」


婁塙は右手で紫吾の左目の傷を触った。


「嫌な文字ね…。」


婁塙も涙を流した。

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