《MUMEI》

『母上、俺は生きていて良いんですか…。』


紫吾は涙を止め、婁塙の顔を見た。


「ええ良いのですよ、あの人たちと一緒に生きなさい。

あの塁羅という子は、心に大きな傷を持っているみたいね。可哀想な傷だわ。

聞こえたでしょ、あの子の声、救ってあげなさい。」


それに
私をここに連れて
きてくれたのは、
あの子涙…
感謝しないとね。


『はい母上。』


紫吾は目を瞑り、再び目を開けた。







『塁羅…。』

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