《MUMEI》
悩む理由
鈴木が泊まらずに帰ったことで、ますます不安な気持ちが募ってしまった…

この不安を解決するには、鈴木本人に聞くべきなのは分かってる…けど…

でも、無理!!
そんなことでウジウジ悩んでるなんて知られるの、絶対に嫌!


報告もしたいし、のんちゃんに電話するのが良いかも!


って、なんで私は自分に言い訳してるんだろ…






「あ、のんちゃん?私。今大丈夫?」


のんちゃんに鈴木とのことをザッと話した。


「いつの間に…って感じやなぁ…」


のんちゃんは相当驚いたらしく、何度も↑上の台詞を繰り返した。


「それにしても鈴木君は不思議な人やね。なんで帰ったんやろ?」


「やっぱ普通、こういう場合だったら泊まって帰るよね?だって時間も結構遅かったんだよ!」


「ま、まぁ…普通やったらなぁ…」


のんちゃんが言いにくそうに答える。


「でも中途半端に手出されて捨てられるよりか良いんちゃう?」


す、捨てられる!?


「捨てられるの?私!!」


「いや、ごめん。適当に慰めただけ…ハハハハハ」


慰めになってないし…


「でも…そんなに悩むなんて、好きなんやな。鈴木君のこと」


え…まさか、急にそんな分析をされるとは…
なんかうろたえてしまうわ(汗


「好きって言うか…、ほら何かしそうな人が何もしないから…」


あー、私って、今絶対に変な言い訳してるー
そんな言い訳は必要ないんだってば!


「とにかく、このことは私より鈴木君と話した方が良いと思うわ」


分かってるよ…


「でも、手を出して欲しいみたいじゃん…」


「だって、そうなんやろ?」


うっ…そ、そうだけど、私から言えないじゃん…


「とりあえず、もう少し様子を見てみる…相談に乗ってくれて、ありがとね」


なんかスッキリしなかったけど電話を切った。

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