《MUMEI》

「飲んでますよ……」

来るな酔っ払い。

「本当にィ?はあーってしてみな。」

肩に手を掛けてくる。
振り払うと更に面倒臭いことになりそう。

「本当に、はあー」

息吹き掛ける。


「よく分からん、匂い……」

「もが!」

あろうことか鼻を突っ込んで来た!

「ギャハハハハ!内館が超おもしれーことになってんで!」

気付かれた。

「〜〜……ムー」

顎固定されてなければ、七生の鼻を噛みちぎってやりたい!

「ストーップ!王様に無断に行動するな、恥を知れ恥を!」

乙矢王嵌まりすぎだ……!

七生から引っぺがしたのは感謝だ。

「あ、命令思い付いた。」

乙矢は引っぺがした俺をそのまま向かい合わせに立たせた。

「おーさまがじろーにちゅー……」

と、言ってから1秒も経たずに唇を押し当てて来た。
乙矢の息も濃厚に酒臭い。
平然としているが相当酔いが回っているみたいだ。

タスケテ……

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