《MUMEI》
内館一家
「あれ、おじさん。」

珍しく七生父が家にやってきた。

「ヤバイ、七生がいなくなっちゃった。」

凄い深刻な顔だ。
美作家も集まって親同士が相談している。

「俺、探しに行ってくる?」

橋の方に居る可能性が……

「いいよ、七生がこっちに来るかもしれないから家に居てくれよ。」

七生父に探しに行くのを止められた。
なんか、気に入らないな……のけ者だ。

七生に連絡してみようかな……。






『で、俺なの』

「だって、何か知ってるかなとか」

乙矢ちょっと迷惑そうだ。
デートだったのかも。

『二郎が知らないことは俺も知らないから。』

「どうしよう。どうしたらいい?」

『七生のこと最善に考えれば?』

「うー……」

どうなってるんだろうか。
今何処にいるんだろう。

「七生は帰ってくるから連絡いらないからなー?」

七生父が部屋に入って来た。

なんだか子供は深く入ってくるなと言われているみたいだ。
気に食わない。

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