《MUMEI》
悲しくて
人の気も知らないで。

好きな人の好きな奴について相談されるこっちの身にもなってよ。






苦しくて切なくて………悲しくて。






いっそ出会わなければよかった。そう思う反面、こいつがいなかったら人生たるかったな、と思う。








わかっちゃいる。あいつも男で俺も男。

あいつは女になれないし、俺も女になれない。





こんな恋やめてしまえと何度思ったか。
それでも君の笑顔を見るとまた好きになってしまう。



本当は言いたくて、でも言えなくて。
嫌われるくらいなら、否定されるくらいなら、今の関係を保ちたい。

この想い、胸に秘めながら。




なにもできない弱虫。想うことしかできない意気地無し。




なんでこの想いに気付いてくれないんだろう。なんで俺じゃダメなの?
なんで…………なんで好きな奴なんかつくるんだよ…………。







俺は伝えない、この想い。だから―――――









せめてこの想い枯れるまで、君のことを想わせて――――――――






*End*

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