《MUMEI》
事件完結、その後の予定は?
神聖コーリア教国、王宮。
「守護騎士の団長。そしてオデッセ・クーンか。」
「はい。」
アルトレアの正面にはコーマ司祭とローエンの姿。
アルトレアの後ろには彩詩とオデッセが捕縛されていた。
「命令では・・ロゼ皇帝の捕縛、殺害だったはずだよね?」
「・・・一つ、お尋ねしたいことがございます。コーマ司祭。」
「なんだい?」
「何故、この場に国王陛下が居ないのですか?」
「罪人に合わせると思う?」
余裕とも取れる笑みを浮かべるコーマ司祭。
「無礼者。罪人はそなたであろうが!!」
突如、声が上がる。
「な・・」
神聖コーリア教国、国王がバンプとセイに守られて立っていた。
「なるほど、バレたと言うことですか。とは言え・・今出てきたのは失策ですよ陛下。」
すらりと剣を抜く数十名の騎士と詠唱を始めるローエン。
「ふぅ、何で私達が捕虜になってココに居ると思ってるのかな、司祭さん。」
声に、アルトレアの方を振り向いた瞬間・・
ザンザンザン!!
三人の剣がローエンとコーマの命を奪っていた。
「俺の目に掛かれば防御結界なんざ・・無いのと同じだ。」
死んだコーマに向かってオデッセがくだらないというように呟く。
「剣を捨てなさい。これ以上・・殺したくありません。」
アルトレアの声に次々と剣を捨て、その場で直立不動の姿勢を取る騎士達。
「一件落着かな?」
「助かりました、彩詩さん、オデッセ将軍、バンプさん、セイさん。」
教皇以下、今回の謀略に携わった者は次々と捕らえられ、投獄されている。
また、神聖コーリア教国の国王は皇国及び、リーベルに対し、正式に謝罪しリーベルの復旧などに国を挙げて協力している。

ネスフェリン皇国、王宮。
「も〜ロゼ様働きすぎです!!」
禾憐の不満満載の声が響く。
「やらねばいけないことは沢山ありますから。」
涼しげな表情で答えるロゼの体にはまだ包帯が巻かれている。
「そんなの部下に任せればいいじゃ無いですか〜海行きたい〜〜」
「セイが帰ってきたら、行く予定ですよ。リーベルの騎士の方々も呼んで。」
楽しげな想像に頬を緩めながら、ロゼは書類を片付けていく。
「ええええ!!聞いてないですよ!!」
「ぁ・・・・」
「あ・・ってなんですか!ロゼ様!!」

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