《MUMEI》
復興
リーベル、守護騎士団詰め所。
「っとに・・怪我人が暴れてるんじゃ無いよ!!」
スコン!!
キティホークが手に持ったカルテで式夜の頭を叩く。
「ぅ・・仕方ないじゃ無いですか!!主人もバンプ副団長も居ない状況なんですよ・・不安になって覗きに来ただけで・・」
「怪我人は病室に戻る!!ほらほらさっさと行った!!」
式夜を追い払い、部屋に入る。
「ホークさん、何もソコまで・・」
「文句は聞かないよ〜書類整理とかだけでも疲れてるのに・・仕事増やされたらたまらないもの。」
ブツブツ言いながらも書類を読み、的確に処理していく。
「これ、本当に彩がやってた仕事なの?」
ロアが書類の山を見てうんざりしたように声を上げる。
「姉さん・・一応、「任せて!」と言ったのならやらないと・・」
リースも大きなため息をつきながら、書類を整理している。
被害状況の確認から始まり、各国からの資金援助、救援物資、ボランティアの集団・・
ロア、リース、キティホークが不眠不休で整理、処理しているにも関わらず増えていく一方の書類。
副団長であるごまはといえば・・「力仕事専門〜」と街に出ている。
一方、アイズは怪我人の手当てなどで忙しく過ごしているが、時折キッチンでケーキの作る練習をしている。

エミは13課の人員を独断で総動員して街の修理と言う名の改造をしているし、それに、「面白そうだから私も手伝う!!」と巴も加担している。

「狩月〜どうすんだ、これから。」
トンカン、トンカン・・
「玉華」の修理を手伝いながら琴が狩月に尋ねる。
「ん〜・・とりあえず、街が復興するまでは居るつもりだけど?」
トンカン、トンカン・・
「終わったら?」
トンカン・・
「・・・解らん。フラフラ冒険するのも面白そうだけど・・」
トンカン・・
「ボンカーみたいに守護騎士団に入るのも面白そうってか?」
「まぁな。」
てててて・・
「ま、冒険に出るんだったら一緒に行こうぜ。ど〜せ俺も暇だしな。」
「私も一緒に行くよ〜!」
「想花・・どしたの?」
「差し入れ!」
想花が持っているお盆には水の注がれたコップとでかいトースト・・
「この量は・・」
「相変わらずって事かな。」
苦笑しながらも手を休め、食事を始める。
天気は快晴、街は活気に満ちている。

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