《MUMEI》

裕斗が風呂に入っている間に胃薬をぐびっと飲む。

「…は〜…しみる…」


ドリンクの買っといて良かった、傍からスースーする。


気いつかって最後まで食ってやったもんだから、もう胃袋も食道も油まみれだ。



裕斗に買い置きしてやった黒烏龍茶もがぶ飲み。



「ふーぅ…ちょっとは違うか…」




今まで何人も付き合ってきたが我慢して食べきったのは初めてかも。




まーわざわざ作ってくれる様な女はあんまりいなかったし、どっちかーっつうと作る方だったから。



てか以外と男の方が自炊したりするんだよな…。


あ、佐伯はしねーけど。




カチャ…






湯上がりで水滴垂らしまくりの裕斗登場。





「拭いてー」



「はいはいはい」





バスタオル広げて頭からグシャグシャに拭いてやる。



一回拭いてやってやったら喜んじゃって何か毎回やる事になってしまった。




「シャンプーなくなっちゃった」



「あいよ」



男だし、身長俺と殆ど変わんねーから拭くの大変…しかし



「あーもう本当に肌白いよなー、普段見えねーとこまで白いし」




「秀幸は見えないとこドス黒いよね〜」



「俺が普通なの!てか裕斗はシミも殆どねーしよ、なんか特別な手入れしてんのか?」




「焼くと痛いから、小さい頃からあんまり日に当たんなかったからなあ、それでシミないんかな?
ハワイじゃ100パ紫外線カットの乳液1日で一本使いきって気をつけてたもん」
「そうだったんか、色白って意外と大変なんだなあ〜」


綺麗に拭いてやりながらお約束のちょっかいを出す。



裕斗は擽ったそうに身をよじるが全然嫌がっていない。




まー今は最高にラブラブな時期っすから!




「秀幸も入ってきてよ、それから…ね?」



両肩に手を添えて唇に軽くキスされて、ちょっと鼻の下伸びてしまったり。




はー…綺麗で可愛い。

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫