《MUMEI》 アドリブ『ま…真清くん……?』 環は無理矢理、演技を続けようとした。でも流理の心は……。 すると突然、環は台本にないセリフをしゃべり出した。 『真清くん…やっぱりできないよね。ごめんなさい、無理矢理こんなこと頼んで……』 「……………」 ――チュッ 「!?」 『私……真清くんとキスするの好きだったよ。真清くんは意地っぱりで恥ずかしがりだから自分の気持ち、いつも口にできなかったよね。でもキスするとね、真清くんの気持ちが伝わってくるの。そう…それこそ口移しで。…私の気持ち、伝わった?』 『……夕妃、オレ、やっぱり…別れたくない。夕妃のこと…忘れられそうにない。お前と一緒の理由で』 ふたりはまた口づけを開始する。 『―――っは……っ…は』 『夕妃…っ伝わって……るか…?オレの…気持ち………』 『うん…っすごく………伝わってるよ…痛いくらい』 前へ |次へ |
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